中秋節

Tết Trung Thu

旧暦815

   
ハノイ旧市街ハンマー通り
撮影:2012年9月24日
 
 
 

一年で月が一番美しく見える旧暦815日は、ベトナムでは主に子供のための祭の日です。おもちゃを買ってもらえるこの日を、子供達は楽しみにしています。中秋節が近づくと、ハノイ市内至るところで月餅(Bánh Trung Thu)が売られ、旧市街のハンダオ通り(Hàng Đào)には提灯が飾られ、祭気分に包まれます。
 最も賑わうのは旧市街のハンマー通り(Hàng Mã)で、様々な形の提灯や獅子舞の頭、お面、おもちゃなどが売られます。
 旧市街の文化施設(マーマイハウス、同楽亭、金銀亭など
)では、ベトナムの伝統的な飾り物が展示され、昔ながらの素朴な中秋節の雰囲気が味わえます。
 各地区や小学校などでは祭が行われ、華やかなフルーツカッティングがお供えされ、子供たちは提灯を掲げ、獅子舞が披露されます。

日本では、月では「兎が餅をついている。」と言われますが、ベトナムでは、次のような民話から、月にはクオイおじさんがいると人々は言います。
 「ある日、牛飼いのクオイが森に薪をとりに行った時、母虎が子供の虎の傷をガジュマルの葉で治すのを見て、ガジュマルを不思議な力を持つ木だと思い、枝を家に持ち帰り植えました。妻に「神木だから大切に。肥しは西側だけにやるように。鬼門の東側にやると木は空に飛んでいってしまうから。」と言っておきましたが、ある日、妻は東側にかけてしまいます。木の根が動き始めた時家に戻ってきたクオイは、木をおさえようと根につかまり、ついに木と共に空へ舞いあがって行ってしまいました。月の世界へ行ったクオイは家に帰れず、今も月に住んでいる。」というお話です。                    『ベトナム民話集』矢野由美子編訳より、要約。


 以下、ハンマー通りの賑わいを紹介します。写真はは2012年9月22日と24日(2012年の中秋節は9月30日。)に撮影したものですが、通りは1週間ほど前から祭気分が盛り上がり大変混雑しています。(中秋節当日は更に混雑しますのでお気を付けください。)

Đèn Ông Sao
もっともポピュラーな星形の提灯
星の形は五芒星

Đèn Con Thỏ
兎の提灯
日本同様、月といえば兎
Đèn Ông Sư
お坊さんの帽子の提灯。
地面に置いて引っ張って使うタイプ。
キムリエン寺などに祀られている三蔵法師は、この形の帽子をかぶっています。)
撮影:2012年9月24日  


Mặt nạ
お面
孫悟空は、ベトナムでも人気のキャラクターのよう。
 
若者たちには、こちらのようなマスクが人気 
撮影:2012年9月22日 


Đèn kéo quân
火を灯すと中に仕込まれた絵が
回転して、見える。
お面をすすめる女性   Múa sư tử
獅子舞の頭
 
撮影:2012年9月22日(中央)、2012年9月24日(左、右)  


 
でんでん太鼓売りのおばあちゃん  Tò he
もち米で作った練細工。
作っているところも見られる。
 
両手に星の提灯、頭には飾り。
顔は見えないけど楽しそう!
 
撮影:2012年9月24日(左、右)、2012年9月26日(中央)  


   
ハンマー通り
撮影:2012年9月24日
 
 





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