ハノイ城-端 門
皇帝一族の住居があった宮城の南側に、ただ一つ開かれたのがこの端門です。元々後レー朝前期の15世紀に建てられ、グエン朝時代に補修されました。端門には五つの出入り口があり、その両脇には更に、楼閣へ上るための階段があります。中央の一番大きな入り口は皇帝用です、五つの出入り口のどこから入っても、必ず中央の検問を通らなければならない仕組みになっています。皇帝のいる敬天殿へと通じるため、ここを通過する人が厳しい検査を受けたのです。後レー(黎)朝の法典『黎朝刑律』には「針1本でも持ち出したものは、斬首に処す」と記されています。現在この場所には、発掘現場が見学用に保存されています。下に見える敷石は敬天殿へと続く道の一部であったのでしょう。両端(黄色い壁)の入り口から上っていくと、更に最上部へ続く階段があり、ガラス戸をスライドさせて上がることができます。南側にフラッグタワーが見え、北門から後楼、敬天殿、端門と城内の主要な建物が南北に、まさに一直線上に並んでいたのが実感されます。
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