ハノイ城ー敬天殿跡
Điện Kính thiên

 
 敬天殿跡。手前が龍の階段。
撮影:2014年3月18日

 現在残されているのは龍の階段のみで、階段の上の高くなっているところに、かつて敬天殿と呼ばれる宮殿がありました。現在ある建物は、フランス植民地時代にフランスが建てた建物です。敬天殿は1428年にレー・タイトーによって、李朝や陳朝期の宮殿の基礎の上に建てられました。皇帝とその家族の生活の場所で、謁見や儀式なども執り行われました。

龍の階段は、後レー朝期最も栄えたレー・タイントン皇帝の時代、1467年に造られました。四匹の龍が残されていますが、中央の二匹は5.3mの長さで、体に7つの屈曲があり 5本の爪が見られます。両端の二匹は雲の模様にデザイン化されています。

階段を上がって、向かって左側の奥に、もう一つ龍の階段があります。正面のものより小さく3.4mの長さで、龍の形は異なり、その下側には蓮の花や鯉が龍に変化するモチーフが描かれています。こちらは17世紀終わりか、18世紀初めに造られました。ここが小高い丘のようになっていたことがよくわかります。

 
 龍の階段(後黎朝期)
撮影:2006年8月24日


 
 もう一つの龍の階段(17世紀末~18世紀初め)
撮影:2011年12月21日

 

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