Hoa Sen

開花:67

 
西湖の八重の蓮
撮影:2014年6月7日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ
 


 ハノイの街中では、自転車の花売りがやってきて蓮の季節の到来を教えてくれます。蓮が咲いている様子は、ハノイでは西湖北部ウォーターパーク付近の蓮池などで見られます。美しい花が広大な蓮池に咲き、大きな葉が風にゆったりと揺れる様子は、古から変わらないハノイの風景です。

蓮は昔からベトナムにとってシンボルのような花でした。観光スポットとして有名な一柱寺ホーチミン博物館は蓮の花を模して建てられ、ベトナム航空のマークにも使われています。

西湖の蓮は八重咲で、特に香りが良く、蓮茶を作る業者がこぞって花を摘みに来ます。早朝5時半頃からボートで蓮池に乗り出し、開き始めた花を摘み取っていきます。少し開きかけた花が、最も香りがいいのだそうです。摘まれた花は、雄蕊の先の白い部分と中心部に近い小さい花びらのみ、蓮茶作りに使われます。
 そのほか、雄蕊の黄色い部分は不眠に効く漢方薬に、実は砂糖漬けや蓮の実ごはんに、茎はサラダ、葉は蒸し料理を包むのに使うなど、余すことなく使われます。

 仏教では蓮は神聖な花です。蓮は、泥の中から生えながらも清らかで美しい花を咲かせることから、俗世の中の仏の教えにたとえられます。ベトナムの歴史を遡れば、約千年前の李朝期では仏教が盛んだったことから、当時の建築物には、蓮の花をモチーフにしたデザインが多く使われました。


     
固い蕾は、やや暗いパープルの縁取り。
撮影:2012年5月30日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ 
 



     
撮影:2014年6月7日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ
 


 
 蓮の葉
蓮の季節の初め頃は、縦に細く巻き込まれた若い葉が多く見られる。
これが開いて大きい丸い葉となる。
撮影:2014年6月7日
場所:西湖、ハノイ



   
 ウォーターパーク(Công Viên Nước)に隣接する蓮池
撮影:2012年5月30日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ
 



       
早朝から撮影に訪れる女の子達
蓮池に突き出して造られたステップで
撮影:2012年5月30日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ
 
   水が入らないようコールタールを塗った、
   蓮を集めるボート
 撮影:2011年6月15日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ
 



    
 湖畔で、蓮茶作り用に花を部分ごとに分ける作業。中心に近い花びらと雄蕊の先の白い所を、
容器の中に茶葉と共に入れ、何日もかけて葉に香りを移す
撮影:2008年6月15日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ
 

       
雄蕊の先の白いところを使う。
ここは”香りの袋”と言われる。
撮影:2014年6月13日
場所:西湖の蓮を筆者自宅で撮影
雄蕊の黄色い所は漢方薬に使われる。
撮影:2008年6月15日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ



(通常、これら蓮茶作りの作業は蓮茶屋の店で行うもので、西湖では見られません。)
 



   
   上記とは違う方法の簡単な蓮茶作り。
花の中に茶葉を入れて蓮の葉で包み、香りづけをする。
通常一日後に飲むが、包んだまま冷凍し、テト(旧正月)の時に飲んだりもするそう。
撮影:2012年5月30日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ



     
左)花びらが落ちたばかり
右)蓮の実が少し大きくなってきたところ
和名の”ハス”は、果実の入った花床(かしょう)が蜂の巣に似ていることから
蜂巣(ハチス)の名が付けられ、後に”ハス”と呼ばれるようになったとされています。
撮影:2012年5月30日
場所:西湖(Hồ Tây)、ハノイ
  



        
 ハノイの風物詩、自転車の花売り
撮影:2012年5月14日
場所:Cầu Giấy、ハノイ
寺の祭壇に供えられた蓮
撮影:2012年5月25日
場所:クアンスー寺(Chùa Quán Sứ)、ハノイ



   
 撮影:2011年7月31日
場所:ドゥオンラム(
Đường Lâm)村モンフ( Mông Phụ)門近く
Sơn Tây, Hà Nội
 



       
清々しい真っ白の蓮
撮影:2012年6月9日
場所:
Mê Linh, Hà Nội  


 
透き通る白さ
撮影:2012年7月10日
場所:
Mê Linh, Hà Nội


 
水面を覆う大きな葉
撮影:2012年7月10日
場所:
Mê Linh, Hà Nội




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