槐(えんじゅ)
Hoa Hòe
開花:7 9

 
撮影:2013年7月24日
場所:トゥーレ動物園、ハノイ

 槐は中国原産ですが、学名をStyphnolobium japonicum豆科エンジュ属)、英名Japanese Pagoda Treeといい、古くから日本にも植えられている木です。ハノイではあまり多くはありませんが、動物園で見られます。円錐花序に、やや黄色がかった白い蝶のような形の花を咲かせ、秋には数珠のような独特な豆莢をつけます。高さ1025mほどにもなるそうですが、ハノイではあまり高い木は見られません。

ドンホー版画の黄色い色は、槐の花を原料にして作られます。中国でも昔から、紙や絹などを染めるのに使われてきたそうです。また花(蕾)は動脈硬化の予防や止血効果があり生薬としても有用な木です。

 ハノイ市内旧市街の北側には、ホエニャイ(Hoè nhai=槐街)という名の通りがあります。「言い伝えによると、李朝の各王は、タンロン城からドンボ(東部)渡し(bến Đông Bộに出る通りを開通する時、その両側に槐の花を植えた。このため、この通りはホエニャイ通りと呼ばれるようになった。」(ハノイ歴史研究会編『道めぐり』より)現在ではこの通りに槐の木は見られませんが、近くのハンタン(Hàng Than)通りにホエニャイ寺という、李朝時代からの古刹があります。

 

 咲く様子は、まるで蝶が飛んでいるかのよう。
撮影:2012年8月15日
場所:トゥーレ動物園、ハノイ
円錐花序に花を咲かせる。
撮影:2012年9月4日
場所:トゥーレ動物園、ハノイ 


   
 細い豆莢ができ始めている。
撮影:2013年7月24日
場所:Nguyễn Văn Ngọc通り、ハノイ
豆の間がくびれた、独特の莢
撮影:2012年11月8日
場所:トゥーレ動物園、ハノイ 


    
 葉
撮影:2013年7月24日
場所:トゥーレ動物園、ハノイ
撮影:2012年8月15日
場所:トゥーレ動物園、ハノイ 


   
 ”Hoa hoè”の生薬(槐花)は漢方薬屋で売られている。
普通のお茶と同じように、または煎じて飲む。
(撮影日に22000d/100gで購入)
撮影:2014年10月17日
場所:ランオン通り、ハノイ旧市街
 




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