星祭り

Lễ Dâng sao giải hạn

旧暦115

 
 星祭りの時、祭壇には、星の名が記された紙製の位牌が九つと、冠などが祀られる。
場所:白馬祠、ハノイ
撮影:2006年2月15日(旧暦1月18日)


旧正月の最後の行事が厄除け祈願の星祭りです。人間は9星のどれかに運を支配されているという信仰があります。9星とは、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、羅睺(らごう)、計都(けいと)です。羅睺、計都は太陽の軌道(黄道)と月の軌道(白道)の交点に想定された想像上の天体です。9星はいずれも大小の凶意があるので、これらの星を祀って厄除けを祈願します。特に男性は羅睺・女性は計都が良くないと言われています。寺院に身代わりの人形(等身大)を祀り、凶意を解く儀礼を行います。人形はそのあと燃やします。

また銅銭で運勢の良否を占う銭占いが行われます。
銅銭を36枚用意し、まず米と塩をまぶします。米と塩は人間の苦しみや悲しみを表し、まぶすことで銅銭が悪い星になったと考えます。次に水を入れた洗面器に銅銭を投げ入れ、落ちる時の軌道を、ナイフで切ります。悪い因縁を切って良いものに変える、つまり厄除けをします。洗面器の中に落ちた銅銭が、19枚以上“陽”(漢字が書いてある表が上を向いている状態)であれば吉。吉となるまで繰り返します。

 Đi lễ quanh năm không bằng ngày rằm tháng giêng.

「一年中の御参りも正月15日には及ばない。」

という言い習わしがあり、ベトナム人が星祭りを重視していることが窺えます。

 ハノイの寺院では、旧正月が明けると一週間後頃から儀礼が行われ、多くの参拝者が訪れます。

   
それぞれに星の名が記されている。
場所:千年寺(
Chùa Thiên Niên)、西湖西岸、ハノイ
撮影:2013年2月21日(旧暦1月12日)
 


   
 2013年の星を記した表。生年によって、また男女で星は異なる。
場所:万年寺(Chùa Vạn Niên)、西湖西岸、ハノイ
撮影:2013年2月21日(旧暦1月12日)
 


   
 銅銭の表 裏 









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