女性博物館 1階

1階メイン展示室 結婚と出産>

1階は、各民族の結婚の慣習や出産について紹介しています。人口の86%を占めるキン族(ベト族)や北部の少数民族などの父系制度では男性側が女性側に結婚を申込みますが、中部高原のエデザーライ族など女系制度ではその反対で、結婚後、夫は妻方の家に入ります。キン族の結納品として欠かせないチャウカウの材料を入れる容器を初め、各民族の贈り物や婚礼衣装などが展示されています。目をひくのは黒ターイ族の寝具で、この民族では新婦が自ら手作りした枕や布団、織物などを持参するそうです。また銅のブレスレットやネックレスを贈る民族が多く見られます。出産については、道教の祈祷用絵画を使った子授け祈願や安産のお守り、難産の際の祈祷、名前の付け方、出産後、良い香りを醸すザボンの皮や悪霊を追い払うために飾るにんにくや植物の棘などの興味深い習慣、生後一ヶ月に行われる儀礼まで紹介されています。



      
左:結納の儀式(lễ ăn hỏi)で、新婦への贈り物を入れる容器(Tráp)
右: チャウカウの材料を入れる容器
キン族の婚礼衣装 
撮影:2011年12月30日 


    
 ザオ族の婚礼衣装。左奥の花嫁は、伝統衣装をまとい、竹の枠で支えられた赤いヘッドドレスをかぶっている。
手前はブライドメイド。
黒ターイ族の夫婦の寝室。簾で囲われている。 
撮影:2011年12月30日 




    
 子授け祈願のための道教の祈祷用絵画 安産のお守り
”玉皇上帝”や”阿弥陀仏”などの文字が書かれている。
折りたたんで袋に入れる。
  
撮影:2011年12月30日 


 
出産後に使う品々
中央: 産後、母体を温めるために使う炭。
右上: 良い香りを放つザボンの皮
右下:悪霊を追い払うにんにくと、棘
撮影:2011年12月30日
 


 
 ベトナムでは、12人の女神(Bà Mụ)によって胎内で子供が形成されると考えられている。
南部の習慣では12人だが、北部では主たる女神としてもう一人、上岸聖母が加わり、13人となっている。
生まれてから一か月後に、女神に感謝を捧げる儀礼を行う。
供物が13、用意されている。
撮影:2012年12月14日


 

1階西側展示室 女性の仕事>

1階の西側は、女性の仕事に関する展示です。昔から女性が担ってきた行商の仕事について、実物の天秤棒や自転車を置いて紹介しています。また農業や魚捕り、特に採集は女性の仕事で、種々様々な籠が展示されています。

 

   
 行商に使われる天秤棒や自転車
撮影:2011年12月30日
 




    
 魚捕りの籠  採集の籠
撮影:2011年12月30日 




女性博物館1階 聖母道へ
女性博物館トップへ


ハノイ歴史研究会トップページへ
 このページのトップへ



Copyright (c) 2011 Hanoi Rekishi Kenkyukai All Rights Reserved



inserted by FC2 system