お盆
Xá Tội Vong Nhân
旧暦715

 
無縁仏のために路上に供えられた食べ物。
mâmと呼ばれるトレーに乗せられている。
撮影:2008年8月15日
 

 ベトナムでも、先祖の霊を供養するお盆の習慣があります。“Xá(赦す)Tội(罪)Vong(亡)Nhân(人)”は、死者の罪を赦し地獄から救うという意味です。 盂蘭盆の起源である、釈迦の十大弟子目連(もくれん)尊者が母を地獄の苦しみから救うために供養したという説話を表した呼び名です。“Vu Lan盂蘭)”とも呼ばれます。

 またこの日は、Tết Trung Nguyên(中元節)とも呼ばれます。中元節とはもともと道教の行事で、昔ベトナムでは、仏教には関係のない、農閑期に宴会などをする祝日でした。それが仏教の行事と一緒になり変化してきたことから、中元節の呼び名も残っているわけです。

家では先祖のために食べ物を供えたり、冥器を燃やします。冥器は、お金のほか、服や靴などあの世でも不便なく暮らせるようにとの願いを込めた紙製の供物で、燃やした後、灰は湖や池などに流します。旧暦7月に入ると”お盆シーズン”となり、お寺では法要が行われ多くの人が参拝に訪れます。


      
 場所:ハンマー通り
撮影:2012年8月3日
場所:ハンマー通り
撮影:2008年8月15日
 
        
 ハノイ旧市街のハンマー(Hàng Mã)通りで売られる紙製の冥器と、路上で冥器を燃やす様子。
服や靴の他、バイクや車、家などまであり、供物は年々豪華になっている。
撮影:2008年8月15日(左)、2006年8月6日(右)
 



   
寺の境内に置かれた紙製の馬や象、龍。 山のように積まれたお金やお菓子などの供物。
旧暦7月7日は特に法要を行う日らしい。
撮影:2012年8月23日(旧暦7月7日)
場所:サーイ寺(ホータイ湖畔)、ハノイ
 



        
 鎮国寺では、旧暦7月に入ると連日法要が行われる。
旧暦15日までの法要の日程は境内に掲示されている。(写真右)
お経はスピーカーで流され、本堂に入りきらない人達が菩提樹の木の下で熱心に祈る。
撮影:2012年8月28日(旧暦7月12日)
場所:鎮国寺、ハノイ 

 





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