フックカイン(福慶)寺 Chùa Phúc Khánh
フックカイン寺はソー寺とも呼ばれ、タイソン通りのソー交差点の高架橋の袂、ドンダー公園の方から来ると右側にあります。通りに面した入り口には、赤い看板に「TỔ ĐÌNH PHÚC
KHÁNH」と書かれているだけでわかりにくいですが、その両側ではお供物用の果物や線香が売られています。そこを入って行くと、思ったより広い空間に出ます。ハノイのお寺に時々見られるように、周りはびっしり民家に囲まれています。
矢印に従って庭を抜けて、千手観音を祀る二層の屋根の亭、墓塔などの横を通って、本来の入り口だった三関門のある庭に回ります。三関門の中央の門には二階部分があり、鐘楼の形をしています。
正面から本堂に入ると、逆「T」字形になっているのがよくわかります。図のように、中央部分は須弥壇に仏像が配置されています。前堂の左手前隅には前述の鐘があります。ほの暗い堂内で鈍い光を放つ荘厳な仏像の数々は、「福慶禅寺」の題額、それを飾る龍の透かし彫り、対連、鐘などと共に、歴史の重みを感じさせます。際立って目を引くのが、二体の護法の像です。威風堂々とした姿と細部の装飾の見事さに、見飽きることがありません。最上段の三世仏は、阿弥陀如来(過去仏)、釈迦如来(現在仏)、弥勒菩薩(未来仏)です。
主要な像は、ベトナム芸術の中でも高い価値のあるタイソン(西山)期(1788~1802)のもので、ジャックフルーツの木で造られています。 本堂の右奥は祖師堂につながっており、聖母、達磨、高僧などの像と五虎神官(聖母の眷族で東西南北・中央を護る)が安置されています。ここでいう聖母とは、中国から伝わった道教と万物に霊魂の存在を認めるアニミズムに基づくベトナム独自の宗教である聖母道の聖母です。祖師堂は入り口から入ってすぐの広い庭に面していて、出発点に戻ります。
祖師堂を出て左手の建物には、この寺の住職で北部仏教界の発展に貢献した高僧の像があります。
フックカイン寺は、1988年11月16日文化情報省により建築芸術遺跡に指定されました。 <住所> 382 Tây Sơn, Hà Nội <拝観時間> 7:00~21:00 無休 拝観無料
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