和風塔

Tháp Hoà Phong

 
 撮影:2002年1月9日

1842年から1848年にかけて、グエン(阮)朝時代に当時のハノイ省庁によって、バオアン(報安)寺(Chùa Báo Ân)が建てられました。ホアンキエム湖周辺には多数の寺院が存在しましたが、その中でも最大のものでした。現在の郵便局から、東は迎賓館のあたりまであり、このレンガ造りの和風塔は、寺の正面に門柱として建てられていました。バオアン寺は中国風の建築で、八角形の敷地は蓮の花をかたどっていました。36の建物と舎利塔、200体を超える仏像が祀られていました。池には石橋がかけられ、蓮が植えてあったので、蓮池寺とも呼ばれました。
 1882年、フランス軍によってハノイが攻撃された時は、フランス軍の補給基地として利用されました。1889年、寺はフランス政権によって壊されてしまい、インドシナ総督邸(現迎賓館)、郵便局が建設されました。

 ホアンキエム湖畔の南東にひっそりと建っている和風塔は、唯一残されたバオアン寺の遺構です。

         
      

門の四方に、「報義門」「報福門」「報恩門」「報徳門」と記されている。
撮影:2012年11月10日
   


 
バオアン寺と和風塔(右端)
寺は八角形の敷地に建てられていた。
『VIETNAM TRONG QUÁ KHỨ QUA 700 HÌNH ẢNH』より
 


 
 1887年に描かれた和風塔とホアンキエム湖の朝の風景
奥に亀の塔が見える。
『VIETNAM TRONG QUÁ KHỨ QUA 700 HÌNH ẢNH』より



 

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